2014年 12月 09日
行草作品の作り方

昨年12月から大きな作品も行草作品に取り組んでいます。
これまで半切の行草作品(14字)はそれほど苦労せずになんとかやっていましたが、大きな作品となると別の話です。
楷書ばかり書いてきた私の2×8尺の行草作品の作り方はとりあえず行書で書いてみて習い覚えている草書をその中に入れていく方法でした。
ところが今回、草書作品を書こうとして七律の詩・56文字全てを草書だけで書いてみたところ、私の作品らしくなくなってしまい、空間がすかすかになったところに工夫が必要になりました。結局一部を行書に置き換えてみることにしました。するとあっというまに自分の作品らしくなりました。こんな方法はこれまでやったことがなかったのですがまさに目からうろこが落ちるがごとくで自分の得意な点画の入った行書をちりばめただけでリズムが生まれたのです。これまで知らなかった草書の形も一度で頭に入りました。
このひと月、書譜を書いてきたところの一つの帰着点がここにありました。

